乳酸アシドーシスの診断基準とメトホルミンで起こる作用機序

メトホルミンの副作用で一番有名な「乳酸アシドーシス」

死に至る可能性もある重要な副作用なのですが、具体的に乳酸アシドーシスの症状や診断基準、なんでメトホルミンで起こるのか?など知らないことばかりだったのでまとめました。

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乳酸アシドーシスの症状

乳酸アシドーシスとは体内に乳酸が溜まることで血液が酸性に傾いた状態(アシドーシス)になる副作用です。

致死率は50%と高く、早急な対応が求められます。

投与期間や年齢に関係なく発症すると言われ、

初期症状としては、食欲不振、吐気・嘔吐、下痢、腹部膨満感、腹痛といった消化器症状があります。

重症になると過呼吸、脱水、血管虚脱(低血圧・頻脈)、低体温といった症状を起こし傾眠から昏睡になります。

脱水状態は乳酸アシドーシスのリスクを高めるため、メトホルミン服用中の場合は過度のアルコール摂取したときや、シックデイでは服用をやめる必要があります。

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乳酸アシドーシスの基準

診断基準は血液pHと血中乳酸濃度を見ます。

・動脈血ガス分析でpHが7.35未満

・血中乳酸濃度が5 mmol/L (45 mg/dL)以上  (正常値は4~14mg/dL)

これらを満たすとき乳酸アシドーシスと診断されます。

しかし、乳酸値が基準に満たしてなくても症状が現れることもあり、早めの対応が必要だそうです。

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メトホルミンが乳酸アシドーシスを起こす作用機序

メトホルミンの薬理作用は大きく分けて3つあります。

①肝臓における糖新生の抑制

②骨格筋。脂肪組織における糖取り込み促進

③小腸からの糖吸収抑制

糖新生とは肝臓でピルビン酸(乳酸の前駆物質)からD-グルコースを作る経路のことです。

メトホルミンが糖新生を阻害すると、糖新生ができないピルビン酸は代謝されて、乳酸と変換されます。これがメトホルミンで乳酸アシドーシスが起こる原因となります。

乳酸 ← ピルビン酸 → D-グルコース

           ↑

        メトホルミンで阻害

参考HP

メトグルコ:作用機序/大日本住友製薬

乳酸アシドーシス/今日の臨床サポート

28.糖尿病用薬剤の副作用 その1/全日本民医連

乳酸アシドーシス/日本医事新報社

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